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サツマイモレシピで「フォロワー5万人超」えなりんさんがサツマイモにこだわるワケ

  • 執筆者の写真: R S
    R S
  • 10月14日
  • 読了時間: 7分
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設立3年目を迎えた「みんなのサツマイモを守るプロジェクト-Save The Sweet Potato-」(SSP)。

節目に合わせて、ゲストとサツマイモ産業のいまやこれからを語る連載の第3回。今回は、「おいもクリエイター」としてサツマイモを使ったレシピ開発に取り組み、インスタグラムで約5万4千人超のフォロワーを抱えるえなりんさんです。サツマイモがもっと食卓の身近になるためのアイデアや今後の可能性について、SSP代表の後藤基文氏(welzo取締役)と語り合いました。



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えなりん さん 略歴

おいもクリエイター、管理栄養士。1997年生まれ。イモ類のレシピをSNSで発信し、国内を代表するサツマイモの祭典「さつまいも博」の公認レシピクリエイターとしても活動。インスタグラムアカウント「enarin.oimo」は2025年8月現在、約5万4千人超のフォロワーを抱える。著書に「どんな食材とも相性抜群! おいもだらけのレシピ」(SDP刊)。



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後藤基文(ごとう・もとふみ)さん 略歴

飼料・農園芸資材を扱う商社の株式会社welzo(ウェルゾ)取締役。大手コンサルティング会社で中小企業の事業再生、M&A業務に従事したのち、官民ファンドの地域経済活性化支援機構に転職。2017年にwelzo社外取締役への就任を経て、2022年から現職。経営企画やブランディング、新規事業などの責任者を務める。




幼少から大のサツマイモ好き 「自分にしかできないことを」


後藤基文さん(以下、後藤さん) おいもクリエイターとして多岐にわたる活動を行っていらっしゃいますが、サツマイモ愛はいつから始まったことなのですか。

 

えなりんさん 記憶にないくらい小さなころからのようです。親からは、サツマイモを見ると目がハートになっていた、と言われるくらいです。

 

私は管理栄養士の資格を持っているのですが、サツマイモは乳幼児からお年寄りまでさまざまな年代の日々の食卓に寄り添うことができる食材と考えています。そうした視点からも、サツマイモはすごいと考えるようになっていきました。

 

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後藤さん インスタグラムで約5万4千人のフォロワーがいらっしゃいますが、いつごろからどのように取り組み始めたのですか。

 

えなりんさん SNSにはうとかったのですが、周囲からのアドバイスがあり、インスタグラムで料理の情報を発信できることを知り、実家で自分がつくった料理の写真を投稿し始めました。

 

大学2年ごろから投稿を続けていたところ、インスタグラムで2020年ごろにリール動画(最大90秒の縦型のショート動画)が導入されたのをきっかけに、デジタル一眼レフカメラでリール動画を撮るようになりました。まったくの素人で独学だったため、動画をつくり、投稿して、反省点を次の動画に生かして、を繰り返してきました。

 

後藤さん サツマイモなどイモ類に特化するようになったきっかけはどのようなものだったのでしょう。

 

えなりんさん 発信を続けるうち、自分にしかできないことをやろう、と考えるようになりました。それは自分が大好きな、サツマイモやジャガイモの魅力を引き出す料理づくりでした。こんなにイモ類が大好きな私がやるしかない、と。そのように考えると、自然と特化することになっていきました。

 


さまざまな人の食事に寄り添える サツマイモという食材の魅力

 

後藤さん おいもクリエイターであり管理栄養士として、サツマイモの魅力をどうみていますか。

 

えなりんさん サツマイモは人が生きていく上で必要な炭水化物やミネラル、ビタミン、食物繊維がバランスよくふくまれ、準完全栄養食といわれます。食感や食味の食べやすさもあり、健康な人の食事だけでなく、離乳食から病院食、介護食までさまざまな人々の食事に寄り添うことができる食材でもあります。

 

焼き芋やスイーツでサツマイモファンの間口が広がっているのはよいことですが、間食やおやつにとどまっている現状もあると感じます。メインのおかずや朝食などにも、もっとサツマイモ食を習慣化してもらい、健康寿命を延ばしてもらいたいという思いもあります。

 

サツマイモは単においしいだけでなく、大きな魅力と可能性をまだ秘めていると感じます。

 

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後藤さん 私も同感です。かむ力が弱い人にもやさしく、文字通り、乳幼児からお年寄りまですべての世代が食べられる。それでいて中身の栄養価も抜群にいい。こうした特長を持つサツマイモは、日常の食事にもっと取り入れられ、日本の食文化の中心に加わっていけると考えます。

 

だからこそ、2018年に国内で初確認された土壌伝染性の病害「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」が拡大していく中、サツマイモを守るために何らかの行動ができないかと考え、2023年にSSPを立ち上げた経緯がありました。

 

防除に関する知見の集積などを目指し、産学連携のコンソーシアムというかたちで活動を続けてきました。そして、活動の中では、消費者のみなさんに多様なサツマイモの価値をお伝えしていくことも大事に考えています。

 

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えなりんさん イモ類は皮の処理が面倒と感じる人や、食味や食感が進化した近年のおいしいサツマイモをまだよく知らない人も少なくないと思います。なので、絶えずサツマイモの魅力を伝え続けていくことは大事なことだと思います。

 

後藤さん 現在でも南九州を中心に基腐病とどう向き合うかという現場の苦労が続き、高齢化や離農などの問題も山積しています。

 

ただ、今よりさらに多くの人にサツマイモの価値が伝わっていけば、生産者の収入などの改善につながり、ひいては生産量の維持や向上にも影響し、好循環になっていくと思います。

 

日本の食料自給という大きなテーマでもサツマイモはもっと貢献していけると考えます。SSPではそうした視点も持ち続けたいと考えています。


 

瞬間的に「バズる」よりも長く愛されるレシピを

 

後藤さん えなりんさんがサツマイモのレシピ開発や情報発信にあたるとき、どのようなことを大事に考えているのでしょう。

 

えなりんさん 日常に溶け込むような料理を提案していくことを大事に考えています。具体的には、どこでも買えるような馴染みのある調味料、気負わずにつくれるシンプルな工程で、「自分でもつくれる!」と思ってもらえるようなものを届けるように心がけています。

 

たまたまバズが起きて、多くの人に見てもらえる点ではそれはそれでいいですが、私はまったくバズることを目的としていなくて、それよりも、一人でも多くの人に長く愛される料理を届けたいという思いが最も強いです。なので、実際に何度も繰り返して見ているといったメッセージが届くと本当に励みになります。

 

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後藤さん そうやってサツマイモの食文化が広まっていけば、人々の健康を支える存在になっていきますね。サツマイモは食後の血糖値の上昇がゆるやかな低GI食品なので、スポーツをする人の栄養のコントロールでも使いやすい食材として知られていますよね。

 

いろんなシーンに合わせたサツマイモの食べ方や利用の仕方が広がっていくことで、どんどん、サツマイモのポジションが上がっていってほしいです。

 


自分たちだからできるやり方でサツマイモ産業を盛り上げる

 

後藤さん えなりんさんの最近のサツ活(=サツマイモ活動)についても教えてください。私は、自宅のベランダでサツマイモを育ていているのですが、伸びすぎて余分なツルを切って、生け花のようにテーブルの花器で飾っています。見る「サツ活」です。

 

えなりん 毎日、サツマイモを食べていますから、日常がサツ活そのものです。鹿児島県内の自治体にふるさと納税しているので、返礼品で届いたり、自分で買ったりしたサツマイモが家には大量にあります。キッチンの一角には保管しておくための芋スペースもあります。

 

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後藤さん 最後になりますが、えなりんさんの今後の目標も聞かせてください。


えなりんさん これまでレシピの発信や企業のみなさまとのコラボメニューの開発など取り組んできました。これからはさらに全国に足を運んで、企業や生産者の方々などいろんな人と接点を増やしてサツマイモの魅力をもっともっと広げていきたいと考えています。人々の前で解説しながら調理するライブキッチンのようなイベントや、料理を直接食べてもらえる機会も増やしていけたらと思っています。

 

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後藤さん 全国にサツマイモファンがどんどん増えていきそうですね。私たちSSPも10月に福岡市内で開かれる異業種連携のイベントでトークセッションを開く予定で、10月23日に芋焼酎の試飲会、翌週の10月30日にサツマイモスイーツや料理の試食会も併催します。来場した人たちにさまざまなかたちでサツマイモを味わって、ファンになってもらおうと考えています。

 

基腐病をめぐる知見の集積をはじめ、さまざまな企業との連携、サツマイモの魅力を発信する場の提供にも力を入れ、私たちも自分たちだからこそできるアプローチで、サツマイモファンを増やし、サツマイモ産業を盛り上げていきたい考えです。


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(構成=さつまいもニュースONLINE、撮影協力=Boom Boom Coffee)


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